第1回5月のライブハウスの稽古終了・つきこさんと16歳年上の僕

1998年4月14日(火)つきこさんのベース


稽古とつきこさん・つきこさんに助けてと思う人あり


イサさんが5月のライブを一緒にするのならば、ベース弾く人は

イサさんなのだから、今日の稽古だけだよ。つきこさん上手だよ。

でも気持ちはわかる【ここは特別な人達の、特別な空間】という感じ

がするから、つきこさんの専門外を披露するのは怖いんだろう。

僕も何度も来ているのに緊張する。僕はやはり和菓子職人だし。


隆君はサラッと言う。


「姫、ひーめ、自分を卑下するのはやめようよ。ベースがいたら

僕は嬉しい。少し触った位でも嬉しい。姫なんか、会社帰りに

お教室まで行ったんだから。ここにいるギタリストたちは、ギター

習った人は少ないと思う。姫の会社のクリスマスバンド募集で

【ギターに応募が多いだろうからって、ベース習ってどうにかして

入り込んでいった】なんて、そういう強い気持ちが僕は好きだからね。

知神君が困っちゃうまで、ベースの相手してもらって。彼はもう

エレキギターは5月のライブハウスの分は、頭に入っているんだ。

姫、急に悪いね。でもやってほしい」


つきこさんがビックリしている気持ちはよくわかるから、とにかく

僕はつきこさんの側にいった。参加しない時は僕が言うから。

困らせたくはないから。


「よろしくお願いします、手を洗って来ますね」


つきこさん、色鉛筆とパステルで手が汚れたかな。すぐ戻った。

稽古場には、洗面台も給湯室?台所もあるので。


「ただいま。面倒くさくてごめんなさい。わたし足が震えてきて。

今までのことを考えると叫びながら走り回りそうで」



ちなみにここまではごく短時間の話。書くと長くなるものだなと。

長くはない。つきこさんが勿体ぶった人に思われたら困るもの。

プロに囲まれたらしんどいよ。僕だって自信はないけれど、一緒に

どうぞと言われたら悩みつつも断れない。

隆君が機関銃のように速くしゃべったから時間はまだたっぷりある。


つきこさんは渡されたエレキベースを抱えた。懐かし気に。

僕はピックを渡す。僕もつきこさんもベースはピック弾きなのだ。


「よかったありがとう。ギター4人いるんだ」


「末竹君、それってそもそもギター1人足りないんじゃないか」


「だってHardyは5月は僕の先生でしょ?正しくはライブハウスの

日は、僕はAdalheidisじゃなくなるから、Hardyは僕のなの」


「ぼくも教えて下さい」


ちょっと待って。末竹君も知神君も何を教わるの?


「秀行君、さっきの弾いてみて。練習してたでしょ」


「なんとなーくだよ。これから頑張るね」


「はい、1回通してやろう。間違いながらでも」


「だってつきこさん、大丈夫なの?」


「姫は平気だよ。初めてってわけじゃないんだから」


そう、隆君の前でつきこさんはベースを弾いている。


たぶん末竹君や知神君も知っている。まずい、僕は忘れている。

ベースは隆君に預かってもらっていたものだ。つきこさんのベース。

あれ、そういえば何で預けたんだろう。いつのことだったっけ。



そして僕達は5人で2曲、難しい方の曲を合わせた。

(最初に隆君は黒いグランドピアノで2曲とも弾いてくれた)


僕のギターパート、指がつりそうなところがあるんだよね。


つきこさんはドドドド ダダダダと、無口で弾んでいた。