1997年1月14日(火)車の乗り方。お作法ではなく。
今日は、KYOの、シグマスタジオでの収録。つきこさんは
隆君を【KYO】に変えるために「都内出張」。
午後3時頃(僕は作業場で休憩)電話が来た。
「もしもし、つきこです」
「ん?どうかしたの?」
「今日は夕方5時30分には帰れるんだけれど」
「わあ、良かったね」
「佐粧さんが送ってくれるんだって。それで秀行さんに
末竹さんと佐粧さんの隣か、運転席の知神さんの隣か
念のために聞いた方がいいって」
なんだろう。全部、イヤーな気持ちになる。
でも1番いいのは助手席だろうな。知神君の運転だし、
助手席の人間に道案内を求めない。
「知神君の隣にしてもらって。僕が安心。無理なら
後部座席で末竹君と正面向いてね」
「はい」
ああ、僕は何て嫉妬深いんだろう。ちがーう、
男性しかいないのに、車に乗せてもらわざるをえない
つきこさんが気の毒なんだ。みんないい人達だけど。
いい人が3人いたら、ものすごくいい人達になるかと
言えば、それはわからない。
とりあえず、わかっていることは3人共運転は上手い。
知神君は折り紙付きだ。七夕の笹の様なのがなびく位。
僕は少し買い出しに行き、5人分の軽い食事の材料を
夕方5時の終業に、家に持ち帰った。
お握り用の鮭、スパゲティの細い奴、トマト缶。
1パックずつ。調味料は家にある。
「秀行さんただいまー。お帰りなさい、お疲れ様」
つきこさん、くにゃくにゃしている。SIGMAスタジオは
疲れたのだろう。もっと言えばKYO(隆君)が疲れさせた
のかもしれないな。明日は【新年会】なのに。
「つきこさん、送ってきてもらって、道路で降りて
バイバイしたの?」
「ううん。手と顔と足洗ってくるー」
逃げた?
「秀行さんただいまー。疲れたのー」
「隆君、隆君がいるなら末竹君や知神君にも、お茶と
お菓子の1つでも差し上げたい」
「Hardy、こんばんは。佐粧リーダーがHardyの家で
休憩できる様に約束したって。本当?いいの?」
そんな約束、知らないけれど、休憩して行きなよ。
「秀行さん、お邪魔します。これ、末竹君とぼくから
カットフルーツ。どうぞ」
「どうもありがとう(5人分あるのがいいね)」
「僕はこれ。SIGMAの横でグラタン海老パンが美味しい
お店があって、う〇こするって言って抜けて行ってきた。
明日の朝が美味しいと言う、ジャムつけて焼いたような
パンとかも、適当に入っている」
「ああ、楽しみだな。練馬野宮さんに明日は会えるし。
真野先生も来るんだって。僕は佐粧リーダーと真野先生の
出会いとか知りたいんだよね。極秘っぽいけれど」
末竹君も知らないんだ?
「ぼくはシェフの助手が務まるか、ドキドキです」
「僕はスーシェフが全部やってくれると期待しています」
知神君がほとんど作って、僕は皿にすくうか、盛る。
「僕はみんなが食べた後の皿洗い、今年こそはやりたい。
それに関してはプロだ。専用ゴム手袋もある」
「お握りと味噌汁、シンプルスパゲティとフルーツ、
どっちがいい?フルーツはお持たせですが」
末竹:「お握りとフルーツ」
知神:「スパゲティと味噌汁」
佐粧:「お握りと味噌汁とスパゲティ食べるー」
何だか皆さん、いつもより疲れが激しい様子。
つきこさんがお湯を沸かし始めた。寸胴鍋に。
ご飯は炊けているのを確認後、ラップを出したり
切れかけたお味噌を食糧庫から取ってきてくれた。
僕は賞味期限が明日の、お団子と大福をいくつか
持って帰って来たものを最初に出すことにする。
お湯はポットに入れてある。
ひとまず、ゆっくりしよう。
何があったのか聞くから(実は知りたい)