今年の日程なのか?1995・つきこさんと16歳年上の僕

1995年10月13日(金)乾燥させた干菓子を包み、箱に入れていた午後。


注:僕と言うのは知神君以外。知神翼は「ぼく」と言う。



♪リーン・ベルベルベルベル



帰ってきて手洗いうがい、顔を洗ったばかりなのに。



「Hardyの秀行君、今日、何時頃に来る?」



「あのね、僕も何をするのとか聞いていないのはよくなかった。

でも、そちらに行って、何をするのかもわからない」



「あれ?言っていなかったっけ?シークレットライブだけど

今年は飛び飛びで5日間、ガーベラホールでやるんだよ。前とは

日程が少し変更になったからお知らせと、パンフレット撮影」



「僕は12月9日(土)に正式に和菓子のコンテストが決まった。

昨年受賞者は逃げられないんだ。しかも予選をとばすから当日に

テーマがわかる。テーマを知っている人達と比べて不利かも」



「大丈夫だよ。ライブは12月の20(水)、22(金)、23(土)に

26(火)、27(水)だから、コンテストには重ならない」



「だからね、僕は見に行きたいよ。そう思っているよ」



「出る方が楽しいよ。秀行君なら間違えてもわかんないよ」



「とにかくつきこさんが帰宅したら何でこうなったか聞きに

行くよ。アーデルは全員いるのに意味が分からないよ」



「姫も連れておいで。美味しいお弁当頼んであるから。みんなで

食べようよ。まずはお話をする。僕は今、12月を思うとちょっと

不安定だ。それだけは伝えておく。見た目は変わらないけど」



みんなって?僕以外って、やっぱりAdalheidisのみんななの?



「お言葉に甘えてつきこさんも連れて行く。みんなと言うのは?」



「アーデル。とっくにパンフレットなんて出来ているよ。物販だし。

クリアファイル配るから、サポートメンバーとかゲストを挟む。でね

まあいいや。お待ちしています。執務室。出来ればスーツで」



「なんだかわからないけど明日休みだから行くよ」



聞かないと何もわからない。結局何も電話ではわからないよ。

つきこさんが帰宅。洗面所に10分程。すぐに出られるみたい。

地味な濃いネイビーのパンツスーツは今日ピッタリだ。


僕はチャコールに近いグレーのスーツ。2人共、素敵に地味だ。



「わーい、Hardyようこそ。お弁当だけだと寒いから僕と

知神君で買い出しに行って、煮込みうどん作ったの。おつゆの

代わりだよ。つきこちゃんも食べてねー」



執務室前のソファに鍋敷きと土鍋。冷めたらカセットコンロまで

あるなんて、不思議な会社。家族っぽい夕食だ。



「最近リーダーがはんぺんの他にがんもどきにこっちゃって、ぼく

駅の下の商店街まで行ってきたんですよ」



知神天使にがんもどきと、はんぺんの入ったうどん作らせる?

天使の作った、すごいご馳走を食べるリーダー。


「あれ、イサさんは?」



「秀行君、それがいまの悩み」



末竹君はメンバー2年目、知神君は今年からだから、イサさんが

いなくても淡々としている。普段あまり会わないらしいし。



「イサさんが僕達と一緒に夕食食べたりするとは思わないけれど、

しばらく前から始まっている稽古でも、なかなか会えないんです」



末竹君は心配そうだ。



「先日も午前中、ぼくが稽古場の内線取ったら、電車で体調が悪く

なったから休みますって。ぼくは色々あって送迎してもらっていたし

なんだか悪くなってしまって」



「知神君はとんでもない変な人に付け回されていたんだから、何も

悪くないよ。僕ならすぐ、ぎゃあぎゃあ泣いていたと思うもん」



リーダー(佐粧社長・隆君)は、あまり口を利かない。



イサさんだけは最初からいるメンバーでしかも1歳下なだけ。

イサさんがいないとシークレットライブも安定感を欠いてしまう。



「みんな、ご飯はちゃんと食べてよ。プラス2キロ位構わないよ。

ギター持てなくなったら困るでしょ?免疫力落とさないでよ」


もう衣装は出来ているはず。


いざとなれば胴回りなんてどうにかなりそう。切って布を足すとか。



「そういえば、イサさんて車あったよね?」



「売ったと思う。この前のツアーからイサさん車酔いが始まった。

別に運転がひどいとかじゃなくて。疲れとかストレスとか、今かなり

ヒドイみたいで、気にはなっているんだ」



これは。イサさんの家の中のことみたいだ。