かうんとだうん・16歳年上の人が好きだったわたし

秀行さんの気持ちも知らないで、わたしはお店に通った。 知っていたら何かが変わったのかというと、たぶん困るだけ。 そう、嬉しくても困るだけ。なぜなら秀行さんにふさわしいのは 美人で20代の後半とかで、お店を手伝えるような、秘書を やっていたような人だと、常日頃思っていたからだった。 でも何が秀行さんの頭の中で進行しているのかわからないわたしは もうすぐ社…

続きを読む

夢見がちな2人・16歳年上の人が好きだったわたし

さて。 つきこ20歳。専門学校卒業したばかり。一応美容師免許あり(あるだけ)。 着物着付け師。夜間に着付けを習いに通っていた。 デザイン関係で化粧品会社に就職が決まっている。 (百貨店に美容カウンターがあるような大会社ではない ドラッグストアにおいてあるパンフレットの絵が素敵だった)。 5年以上徳浜秀行さんが好きだ。 あの人のことを自分は好きなんだと…

続きを読む

20年ほど前・クレちゃんとトクちゃん・16歳年上の人が好きだったわたし(番外)

徳浜君は身長160㎝位のG高校新1年生だった。 中学では文芸部にいたけれど、うんざりしていた。 みんな作家でも評論家でも編集者でもないのに悪口ばかり 聞こえてくる部活動が嫌だった。 週に1回水泳をしにスイミングクラブに通っていたので 部活で疲れてクタクタになるほどの運動をしたくなかった。 その頃は中学は荒れ始めていて、若い教師は護衛用なのか 竹刀を持ち歩…

続きを読む

さよならじゃないよ・16歳年上の人が好きだったわたし・お店で

昨日の豪華なフルーツケーキのお礼に1/5位かそれ以下の値段かも しれないけれど、有名な染めのお店の和手ぬぐいを持ってきた。 手ぬぐい屋のお店の店員さんが、渋い江戸時代風の包みに、そこの ブランドのシールを張ってくれた。見た目はいい。 徳浜さんのお店に到着。和菓子屋さんなんだけれどね。 お店にあまり人がいない時間を見計らって、閉店の30分程 前に、外のガラス…

続きを読む