16歳年上の人が好きだったわたし・19(習作中)

徳浜さんに言わなくちゃ。 「あの、お昼まで、あの、用意して下さって どうもありがとうございます」 田辺さんも頭を下げた。 「いいえ。だって自分でもご飯作って食べなきゃいけないし どうせなら1人じゃない方が楽しいよ。仕事場はね、同僚とか 友達とかいないし」 「前に修行してたよな。なんか京都に本店のある銀座の店」 暮林先生がお茶を飲みながら話す。 …

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16歳年上の人が好きだったわたし・18(習作)

大きなお皿の上にはきゅうりとカニカマ、錦糸卵が 山のように盛られていた。ご飯は酢飯。 30年以上前はカニカマって、まだそんなに出回っていなかった。 「わあ、お金持ちのカニカマ!」 田辺さんがそういうのも無理はない。普通のカニカマとは 違って、より蟹に近いきめの細かいすり身だったから。 「面白いね。お金持ちのカニカマ?これは頂き物なんだ。 じゃあ、たぶ…

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とうとう臨時休校になったとは

会社もそのうちなるだろうな。 大体さ、元気な若者はエネルギーがありあまっているから 「勉強に運動に宿題にテスト。寝る時間取れる?」 そんな意地悪な高校生活を毎日送っているわけで (進学校の子は、既に勉強しなくても1年位先をいっているか 自分の体を守るすべはあるでしょう)。 テストも延期なんてなったら、そりゃもう街に出るよね。 フードコートがある大型ス…

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16歳年上の人が好きだったわたし・17(習作)

ショッキー(田辺志貴子・同じ美術部の友達)は集中して 山岸凉子先生の世界へ。わたしは魔夜峰央先生のパタリロ。 ヒューイットさんという有能で癖のない美形がCIAにいるのだが 彼のことが好きだったのだ(後にかなりのロリコンとわかりがっかり する日が来るのだが、まあマンガだし。絵が綺麗だし)。 「中西さん、田辺さん、お昼ですよ」 徳浜さんの声。腕時計を見たらもう11…

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